機関誌・老健ほっかいどう:災害対策や快適空間の実現と心を潤すレクリエーション

災害対策や快適空間の実現と心を潤すレクリエーション

滝川市老人保健施設ナイスケアすずかけ

滝川市の老健施設にお邪魔しました! 在宅復帰・在宅支援、レクリエーション、ケア全般、多職種協働など、 各老健が重点的に力を入れている取り組みを紹介していきます。

滝川市老人保健施設ナイスケアすずかけ
滝川市江部乙町東13-1-60

TEL/0125-26-4165

【入所定員】100名
【通所定員】20名
【種別】その他型

補助金を活用してハード面を充実

 ナイスケアすずかけでは、2023年から各種補助金を有効活用し、安全・安心かつ快適な施設づくりの取り組みを開始しています。
 一つは、「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金」を利用した、災害時に強いエネルギーシステムの導入です。これは、LPガスを備蓄する「バルク貯槽」と供給設備が一体となった「LPガス災害バルク」、さらにLPガス消費機器も設置することで、停電時でもライフラインを確保するとともに、高いエネルギー効率による環境負荷の低減も実現するもの。総務管理課長の笹木琢磨さんは、「18年の北海道胆振東部地震発生時のブラックアウトでは蓄電器はあったもののわずかしか持ちませんでしたが、これであれば最大3日間の電力を確保できます。空調とボイラーも入れ替えたことで、快適な居室空間を維持できるようになりました」と説明します。
 続けて、「介護サービス提供基盤等整備事業費補助金」を利用し、見守りシステムの導入も決定。「見守りライフ(トーテックアメニティ株式会社製)」を採用し、離床検知やバイタル測定によって、利用者を見守るとともに介護の業務効率や負担軽減をめざし、今年から運用する予定です。
 すでに職員にデモンストレーションも行っており、評判は上々だとか。「適切かつスムーズに運用していけるよう職員の協力・教育体制を整え、利用者さんやご家族にも理解を呼びかけたいと考えています」と笹木さん。

ユニークなイベントを企画

 ソフト面では、多彩なレクリエーションを展開している同施設。企画・運営は、3名の支援相談部門を中心に進めており、居酒屋イベントや流しそうめん、フェイシャルパックやハンドマッサージなどで身体も心も潤ってもらう「美容クラブ」なども開催しました。「居酒屋ではノンアルコールビールを楽しんでもらったのですが、ほろ酔い気分になる利用者さんもいました(笑)」と支援相談員の田川智子さん。「美容クラブでは香水をふって雰囲気を盛り上げ、皆さん上機嫌でした」とケアマネジャーの佐々木愛美さんも話します。昨年2月には、作業活動の一環として利用者にランタンを製作してもらい、中庭に飾って楽しむ「ランタンまつり」もはじめました。支援相談員の丹羽麻菜美さんは、「利用者さんにはコロナ禍で我慢を強いる場面が多くありました。少しでも気持ちが晴れやかになるような企画をしていきたいですね」と抱負を語ってくれました。

事務連こがわから質問です

●こがわ
通所リハビリで短時間を希望される方が多いようですが、リハビリに対するニーズとして多いものを教えてください。

●りぶれ
在宅生活する上で、筋力低下に伴うふらつきや転倒の心配をする訴えが多いことから、筋力維持向上や基本動作の安定を図るためのリハビリを主体とし、歩行、階段昇降、可動域訓練をしています。

右から岩田事務長、中島さん、伊藤さん、森居さん、山下さ

老健ほっかいどう vol.15/7P
令和5年1月

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