機関誌・老健ほっかいどう:部署や職種を越えて、施設全体でケアを実践

部署や職種を越えて、施設全体でケアを実践

介護老人保健施設 おおぞら

介護老人保健施設 おおぞら
札幌市東区丘珠町167-10

TEL/011-786-0020

【入所定員】100名(短期入所含む)
【通所定員】50名
【種別】超強化型/単独型

役割分担と連携で実現する「みんなで介護」

 札幌市東区にあるおおぞらの合言葉は「みんなで介護」。多職種が連携し、チームケアを行っています。コロナ禍で介護職不足が顕在化したことを機に、利用者さんに満足いただけるケアをいかに維持するかを考え、体制づくりを進めてきました。
 「みんなで介護」を実践するにあたり取り組んだのが業務の整理です。介護職・リハビリ職・看護職の専門職が行う業務と、周辺業務を切り分け、周辺業務は介護助手や事務職員が引き受けることで、専門職が専門的なケアに専念できる環境を整えています。例えば、食事の際には、事務職員が全体の見守り役を担うこともあるといいます。
 事務部長の八木澤一明さんは「体制づくりを進める上で介護助手の存在が大きい」と話します。おおぞらでは現在、5名の介護助手が勤務し、入浴後の利用者さんのドライヤーがけ、リネン交換や壁面の飾りつけなど、多岐にわたる業務を担い、専門職を支えています。

元幼稚園教諭の介護助手による壁面の飾りつけ
廊下を歩いてリハビリする利用者さんのために、事務職員が考案した廊下クイズ。数カ月に1回内容を変え、リハ職と利用者さんとの会話のきっかけや回想法の効果を狙っている

ともに働く仲間と、地域とのつながりを大切に

 業務の整理と並行して取り組んできたのが介護職の人員確保です。おおぞらでは2023年10月より技能実習生や特定技能職員を採用し、現在ミャンマー出身者2名、インドネシア出身者6名が働いています。「業務に対してとても意欲的で、学ぶ姿勢がほかの職員を刺激しています。最初に入職した2名は後輩のプリセプターも担ってくれています」と八木澤さんは語ります。特定技能職員の住居や家具は法人が用意。ゴミの出し方や、地下鉄・バスの乗り方といった日常生活に必要な知識は事務職員が伝えるなど、施設全体で生活面を丁寧にサポートしています。
 また、2025年よりスポットワークサービスも活用しています。事務部担当課長の笠谷こずえさんは「職員が業務を教えることで、業務自体を見直す良い機会にもなっています。働いた方の大半が再び応募してくださるのもうれしいです」と話します。
 こうした体制づくりと同時に、おおぞらがずっと大切にしてきたのが地域とのつながりです。2009年より近隣企業と協力し、施設前の道路の美化活動を継続してきました。また、毎年春には、利用者さんのリハビリに使う中庭を、札幌工科専門学校の実習場所として提供しています。「地域の人とのつながりを絶やさず、職員みんなで利用者さんのケアを提供していく施設でありたい」と語る八木澤さん。「みんなで介護」を掲げ、おおぞらはこれからも歩み続けます。

専門学校の学生たちが実習として中庭の花壇を手入れしてくれている
道路沿いの花壇の美化活動は昨年札幌市から表彰を受けた

事務連ささきから質問です

Q:ささき
専門学校の実習場所として中庭を提供しているという点において、学生と利用者が交流する際、施設側が気を付けていることは?

A:おおぞら
花壇づくりでは、学生さんが土やプランターを準備し、利用者さんが花を植え、再び学生さんが整えるというリレー形式で進めており、作業はそれぞれ別日に行っています。間接的な交流を図る中、利用者さんの生活環境を整えることの重要性を学んでもらい、地域全体で温かい絆を育んでいます。

老健ほっかいどう vol.20/P7
令和8年7月発行

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